第111回薬剤師国家試験ボーダーライン予測と今後の薬剤師・薬学生採用市場への影響

2026年2月21日(土)、22日(日)の2日間にわたり、第111回薬剤師国家試験が実施されました。  現時点(2026年2月23日)でのデータに基づいたボーダーライン予測と、薬剤師採用における今後の展望についてお伝えします。

1. 第111回薬剤師国家試験の実施概要

厚生労働省より発表されている、令和8年度の試験日程および概要は以下の通りです。

・試験実施日: 2026年2月21日(土)、2月22日(日)

・合格発表日: 2026年3月25日(水)午後2時頃

2. 第111回薬剤師国家試験の難易度と傾向

今回の試験を終えた受験生からは、全体として前回よりもやや難化したという声が多く聞かれます。 ・必須問題: 昨年よりも易化、軟化傾向にあり、足切りに該当する受験者は減少する可能性あり

・実践問題: やや難化しており、より薬剤師として実践的な内容や臨床に即した出題が目立ちました。 暗記や過去問対策だけでは対応しきれない、現場での判断力を問う問題が増加しているのが近年の大きな特徴です。

3. ボーダーライン予測:213点~217点の210点台になる可能性が高い

薬剤師国家試験の合格ラインは、大手予備校が公表する自己採点平均値のマイナス20点前後になる傾向があります。

過去2年の推移を振り返ると以下の通りです。

・第109回: 試験2日後平均 232点→ボーダーライン 210点

・第110回: 試験2日後平均 233点→ボーダーライン 213点

今回の第111回については、予備校の自己採点平均が235点前後と予測されていることから、合格ボーダーラインは213点から217点付近になる可能性が高いと推測されます。

4. 受験者数減少による合格者数への影響

今回の試験では、昨年度よりも受験者数が約4パーセント(560名)減少しています。 この受験者数の減少に伴い、最終的な合格者数も、前回の9,164名から減少する可能性が高いと考えられます。

また、前回は男性の合格者が過去最低水準を記録しましたが、今回も同様の推移をたどるかどうかが注目されます。

合格者数の減少と変わらぬ売り手市場

今回の大きな懸念点は、受験者数が昨年より約4パーセント(560名)も減っていることです。当然、合格者の総数も前回の9,164名を下回る可能性が高く、新卒薬剤師の供給数はさらに絞られます。

今回の結果から、新卒薬剤師が劇的に増えるわけではありません。そのため、薬学生採用については、業種による差はあるものの、依然として「薬学生有利(売り手市場)」の状況が続くと見て間違いありません。内定辞退が出た際のリカバリーは、これまで以上に困難になることが予想されます。

5. 薬剤師採用および就職先への影響

国家試験の合格者数やボーダーラインの変動は、病院、薬局、企業の薬剤師採用戦略に直結します。

・業種別の就職先への偏り:薬剤師国家試験の難易度や合格率の推移によって、新卒薬剤師が選ぶ業種(病院、調剤薬局、ドラッグストア、企業等)のバランスが変化し、特定の業種で欠員が生じやすくなる恐れがあります。

・新卒採用計画の見直し:内定者の不合格による欠員を補充するため、国試浪人の合格者を急遽採用する動きや、中途薬剤師の採用を大幅に強化する企業が増加すると予測されます。

・薬剤師供給過多を見据えた動き:以前のブログでも触れた通り、2~3年後には都市部を中心に薬剤師採用中途市場は採用がしやすくなる予測となっています。そこを見据えて、今薬学生採用に力を注いでいくのか、中途採用市場を薬剤師獲得のメイン市場にするのかなどは薬局様によって、より薬剤師採用市場は変化していくと予測されます。

関連リンクはこちら: 第111回薬剤師国家試験の動向と新卒採用戦略:減少する合格者数への対応

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