薬剤師紹介会社との効率的な付き合い方/薬剤師採用繁忙期に向けた5つの実践ポイント
まもなく薬剤師採用の繁忙期が始まります。特に1月4日〜1月16日にかけては、薬剤師の転職意欲が一気に高まり、紹介会社への登録数も年間を通じて最も多くなります。その勢いは3月上旬まで継続し、多くの薬局様にとって、最も多忙で、かつ重要な採用シーズンとなるでしょう。
しかしその一方で、薬剤師紹介会社とのやり取りに煩雑さを感じている採用担当者様も多いのではないでしょうか。
現場で感じる「紹介会社との付き合いの難しさ」
弊社が採用代行を行っている薬局様において、この3か月間で紹介会社からの打診は約240件にものぼりました。そのうち42名が正社員薬剤師として入社。つまり、正社員薬剤師打診5~6件に対して1名が入社するという計算です。
ただし、弊社では紹介会社との調整や募集一覧の整備、条件の統一といった裏側のオペレーションも一貫して対応しているため、実際の効率感としては「9〜10名に1名」程度が妥当な水準です。
また、私自身がかつて薬剤師紹介会社に所属していた経験があるからこそ、今は薬剤師提案を受ける薬局様側の気持ちが痛いほど分かります。
- 同じ受け入れ条件を何度も説明しなければならない
- 条件にまったく合わない薬剤師の打診が届く
- 別の担当者から何度も同様の連絡が来る
- ある紹介会社は6か月間で70名以上の打診があっても、1名も薬剤師成約に至らない
こういった事例が実際に存在し、紹介会社との向き合い方を見直す薬局様が年々増加しています。
紹介料の高騰とSNS採用へのシフト
紹介手数料も上昇傾向にある中で、「できるだけ無駄なコストを省きたい」と考える薬局様が増え、SNS採用や直接応募に活路を見出す動きも加速しています。
とはいえ、薬剤師紹介会社との付き合いをゼロにするのは現実的ではない薬局様も多いはずです。重要なのは、いかに手間をかけずに効率的な付き合い方ができるかという視点です。
薬剤師紹介会社と効率的に付き合うための5つのポイント
1. 定期的な募集一覧の送付
2週間〜1か月に1回の頻度で、募集店舗の情報・科目・年収条件・募集背景・よくある質問などをまとめた「募集一覧表」を各社へ送付することで、不要な打診や確認の電話を激減させることができます。
2. 連絡方法は「メール限定」で統一
電話でのやりとりは非効率なうえ、記録が残らないという欠点があります。「初回のご連絡は必ずメールでお願いします」と明記しておくことで、業務負担を大幅に軽減できます。
電話を減らしても、実際の成約数にはほとんど影響はありません。
3. 紹介会社の選定と絞り込み
薬剤師の人材は多くの会社で重複しており、どの紹介会社と付き合うかを見極めることが重要です。弊社では、各紹介会社の打診実績や成約率を記録・分析し、「どの紹介会社と継続すべきか」を今までのデータをもとに薬局様へ判断頂くようにしています。
特に大手(例:エムスリーキャリア、マイナビ薬剤師)を基軸に、地域性や対応スピードで中堅企業を組み合わせることで、最適なポートフォリオが組めます。
4. 採用代行をうまく活用する
月額10〜20万円ほどで、薬剤師採用の業務を委託できる採用代行サービスを活用することで、必要なタイミングに応じた効率的なリソース投入が可能になります。
年間200万円以下の予算で、募集一覧の整備・紹介会社との調整・面談日程管理などを一括で委託できます。
5. 「面接設定済み人材のみ」打診を依頼
ある程度条件が明確になっている紹介会社であれば、「面接希望者のみ打診してください」と一言添えるだけで、無駄な確認連絡や条件外人材の打診が激減します。
その分、1人あたりの打診の質が上がり、効率的に採用活動を進めることができます。
薬剤師採用は「付き合い方」で成果が変わる
薬剤師採用は、単に募集を出すだけでは成果につながりません。紹介会社との「付き合い方」「連携の精度」こそが、採用成功の鍵を握っています。
今後ますます採用市場が厳しくなるなかで、「どの紹介会社と、どう連携するか」は薬局経営に直結する経営課題です。
弊社では、紹介会社管理、採用代行、SNS採用の構築まで、薬局の採用活動をトータルでサポートしています。お困りの際は、ぜひ一度ご相談ください。
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